2020年、印象に残った映画10選。
2020年、残すところもあと僅か。年々、時間のスピードが早まっていくようで、昔は年越しはワクワクしていたものだが、最近はそうは感じなくなってきた昨今。
今年はコロナの影響で劇場公開が見送られたり、アメリカでも配信に留まるなど映画業界は大ダメージ。自分も数ヶ月館は映画館に行かないという時期もあった。(映画館自体が営業してないというのもあったけど)
映画館は閉鎖的なイメージが強いけど、喚起システムは法律で設置するよう定められており、2時間の間に定期的に喚起が行われ、私語や飲食も禁止されているので、今のところ映画館でクラスターは起きていない。
話はそれたが、10選。順番は公開順。
1、エクストリーム・ジョブ
ソフトを購入。うだつの上がらない麻薬捜査班が再起をかけて麻薬王をアゲる為に挑んだミッションで、まさかのチキンをアゲることに。面白そうな設定だと思って観たら、そのハードルを上回る傑作ぶり。何度も観たくなる。
2、1917 命をかけた伝令
映画館で2回鑑賞。完全に映画館向け作品。とある兵士が命をかけて単身前線まで託された伝令を届けにいくというシンプルなストーリーだが、映像が圧巻。カメラを切り替えず、主人香をずっと追ったワンカット風の映像は、自分がその場にいるかのような臨場感。革命的。アマゾンプライムで課金なしで鑑賞可能。是非に。
3、黒い司法 0からの奇跡
何本も映画が作れてしまうほど、黒人の方が受けてきた壮絶な差別と弾圧は想像を絶するけど、この作品も相当。ろくに裁判も受けず、死刑判決を受けた無実の黒人男性を救うべく立ち上がった黒人男性の弁護士。彼もまた、差別と闘いながら弁護をすることに。ラストは、あまりの緊迫感に息が荒くなる。リアルに。
4、ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしの作りかた
ドキュメント作品。究極の農場を作ることを目指し、農業経験のない夫婦が奮闘する。映像も目を見張る美しさ。農業とはなんぞや。ということを知ることができる。
5、透明人間
言わずと知れたG.H.ウェルズが1897年に発表した「透明人間」を現代風に大胆にアレンジして映画化。単なるホラー映画というより精神世界的な部分も取り入れた秀作。透明人間の存在自体も問うているようにも感じる。見る人によって解釈が色々ありそう。深い。
6、WAVES
とある家族の崩壊と再生を描いた感動作。宣伝では劇中で使用されている音楽の豪華さを推しており、やもするとミュージカル映画かと勘違いしそう。後半の心に傷を負った少女の再生の話は感涙もの。これも是非に。
7、ある画家の数奇な運命
ドイツ映画。大好き俳優トム・シリングが主演ということで観に行った。ホロコーストがらみのヘビーな作品で、主人公の親戚の女性が、精神を患ている。という理由でナチスによって収容所で殺されてしまう。彼女を殺したナチス党員と主人公の数奇な運命。3時間ながら全く飽く事なく観られるエンタメ作品。芸術は政治に勝つ。的なテーマ。
8、朝が来る
永作博美目当て。最近頻繁に目にするようになった養子縁組がテーマ。子供を授かる事が叶わない夫婦と、子供を育てる事が許されなかった母親の切なすぎるストーリー。公開のタイミングがあまりよろしくなく、影に隠れてしまった感があるけど名作と思える作品で、現在原作を読んでいる。永作博美も素晴らしいが、特筆したいのは、養子縁組で子供を託す側の母を演じた蒔田彩珠。圧巻。彼女の演技を見るだけで1900円払う価値、十分にある。是非に!!!
9、ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒
アードマンと肩を並べる世界的ストップモーション・アニメスタジオ「スタジオライカ」の最新作。自己中な探検家とイエティが世界を舞台に旅をする。「インディ・ジョーンズ」から着想を得たという本作、本気で涙が出るほど楽しんだ。久しぶりに「映画体験」を味わえた。エンタメの坩堝。順位をつけるなら、これが一番かも。
10、ネクスト・ドリーム ふたりで叶える夢
「プラダを着た悪魔」を彷彿とさせる。という宣伝をしているけど、どちらかというと「はじまりのうた」を自分は思い出した。伝説的シンガーソングライターの下で付き人として働く女性のサクセス・ストーリー。ラストにはびっくりするくらい都合の良い展開が待っているけど(笑)もう、みんなハッピーになれればいいじゃん!!! と許せるくらいのクオリティ。主役のダコタ・ジョンソンも可愛いし、エブリシング・オーケー!!!
【番外編】
ヘヴィ・トリップ 俺たち崖っぷち北欧メタル!!!
2019年末公開。観たのが2020年だから、ランキングに入れたかったけど。フィンランドで活動するうだつの上がらないアマチュアメタル・バンドのロードムービー。お腹を抱えて笑う映画初めて。とにかく楽しい!!!
異端の鳥
ホロコーストを免れて親戚の家でお世話になるも、ある事がきっかけで放浪の旅を余儀なくされた少年。いく先々でユダヤ人という理由で壮絶な虐待を3時間かけて描き出す地獄のような映画。しかし、映画としては言い方は悪いけど楽しめる。キャストも意外と豪華。
以上。今年最後の劇場鑑賞映画は「ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!」。キアヌ・リーヴスのコメディ映画、30年ぶりの最新作。同窓会的なノリで、シリーズを知らないと観るのはキツいかもしれないが、楽しそうに演じる主演二人を見ているだけでもお金を払う価値あり!!!