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革命的な作品。 / The Last of Us part Ⅱ

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プラットフォーム:PS4

発売日:6/18/2020

メーカー:ソニー・インタラクティブエンタテインメント

ジャンル:その他

音声:日本語, 英語スクリーン

言語:日本語, 英語

 

ラスト・オブ・アス2(以下ラスアツ2)、クリア。革命的な作品だと思った。その理由はゲームの既成概念を根底から覆したこと。それは序盤から始まり、それが主人公のエリーが旅立つ要因となる。また、中盤でもプレイヤーを戸惑わせる仕掛けがあり、やもするとその時点で人によってはゲームを放棄してしまうかもしれない。前作が世界的に大ヒットした後の続編、「こうなるだろう」という世間の予想をこれでもか。と潰しにかかってきた開発会社のノーテイードッグの英断がすごいと思った。悪戯にそうしているわけではなく、「こういう世界を描きたい」というクリエイターの信念を強く感じる。それが例え、批判を浴びようと分かっていても。

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実際、あまりの救いの無さすぎる展開は自分もプレイしていて賛否両論ありそうだな。とは思った。自分の場合は、極力ゲームの事前情報は避けては来たけど、ゲームのテーマが「復讐」となれば、エリーが行動する理由は1つしかないように思えて、プレイ前から序盤の展開は予想できた。なので衝撃度は他の人に比べダメージは少なかったかもしれない。

また、攻略サイトを見た際に中盤の展開も分かってしまい、ラストもある程度は予想はできていた。(ラジオでもネタバレされけど)

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それでも、ここまでプレイヤーの感情に訴えかけてくるゲームは、今までになかった。もう、ラストに至ってはプレイすること自体が辛く思えてきて、進めたくない。とさえ感じるし、クリアしたあとは考察サイトなどを見て自分なりに色々と考えたりする。

ゲームの技術が進歩して、ゲームキャラクターの演技はモーションキャプチャーで実際に人間が演じた映像をベースにしているため、動作や顔の表情までもがほぼ、実写と変わらないレベルなので、キャラクターやストーリーに対する没入度も映画に匹敵する。ラスアス・ラスアス2は、それが突出していて、個人的には序盤の「誕生日プレゼント」はジョエルとエリーの表情を見ているだけで落涙するし、性的マイノリティをここまで踏み込んだのも、自分が知る限り、見当たらない。

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 ストーリーのみならず、ゲームの仕様も素晴らしく、操作性や戦闘の際のストレスなどはほとんど感じられないし、武器を強くしたりキャラクターをパワーアップさせて行くレベルアップの要素も楽しい。ムービー部分を端折れば、もう一周したい。と思えるほど、ステルスアクションとしては優れたゲームだと「メタルギアソリッド」ファンの自分も感じる。

ただ、やっぱり怖い。(笑)前作以上に暗い建物の中に行かなきゃいけないステージが多い気がして、聞き耳というシステムを使って感染者のいる場所を知ることができても、進むのが憚られる。ボス的な敵も存在し、前作以上にアクション要素も多めにデザインされている。

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そして、何より素晴らしいのが、聴覚・視覚障害を持った方にもプレイが可能になった、「アクセシビリティ」の充実。ここまで配慮されたゲームは今までになかったらしい。開発会社のノーティードッグも、過酷な制作スケジュールの最中、この仕様のために自社で仕組みを考え、25カ国分の音声を用意したというから、頭が上がらない。今後はそういう配慮がされたゲームが出て欲しい。

www.tbsradio.jp

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アクセシビリティモード。自分は青、敵は赤、アイテムは黄色。と弱視視覚障害の方でも楽しめる。他にも、コントローラの振動や、音で進むべき方向やすべきことをアシストしてくれる、素晴らしい機能。 

と、世の中では炎上・賛否両論と酷評の方が多いとされる本作ではあるが、自分は映画を観ているような感覚だったし、ストーリーも超ハードだけど充分なやりがいを感じた次第だった。「3」の構想もあるにはあるが、開発には至っていないとのこと。確かに、ここからどう話を広げていくのかはかなり難しい。1作目「絆」→今作「復讐」→3作目「再生」と勝手に予想したりはしているけど。怖いし、悲惨で超ハードなゲームだけど、おすすめ!!!