壊れかけてないエンタメRadio

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思わぬ快作。/ 隠れビッチやってました。

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https://youtu.be/2Q1L7KuLk-s

佐久間由衣主演の「隠れビッチやってました。」を鑑賞。

観る予定もなかったのだが予告編が面白そうだったので。

【あらすじ】

異性から認められたい欲求の強いひろみ(佐久間由衣)は、相手の気持ちをもてあそぶ恋愛を楽しんできた。一見清楚だが、計算されたしぐさと会話で男性を落とすハンターぶりから、シェアハウス仲間の彩(大後寿々花)に“隠れビッチ”と命名される。しかし、同じ職場に気になる相手が現れ、ひろみは自らの本心と向き合う。(シネマトゥデイより抜粋)

【感想】

かなり楽しめた。アタリを引いた。

この手のこじらせ女子映画は当たりが多く

「アストラル・アブノーマル鈴木さん」

レディ・バード

「スウィート17モンスター」

など、こじらせ名作映画は多々あり、

この「隠れビッチやってました」も多分に漏れず。

 

冒頭は主人公、荒井ひろみのビッチぶりが展開。

6人もの男を次々とその気にさせては

縁側でビール飲みながら鼻クソほじりながら

告白を断るというシーンが目白押し。

「男を落とすための戦略」にも長けており

男のスケベ心を突いたひろみに男は次々と引っかかっていく。

Oly

 

「こいつ本当にビッチだな」

 

とひろみに対して感じながらも、

彼女のある意味女を捨てた自宅での振る舞いと

同居人のヤリマン女性(劇中そう呼ばれている)と

バイセクシャルのオカマ(村上虹郎)とのやりとりが楽しく

コメディ色が強い。

022 

が、後半からは作風が一変し、ヒューマンドラマ色が強くなる。

荒井ひろみという人間を掘り下げていき

何故彼女がビッチになってしまったのか。に迫る。

話が進むにつれ、ひろみの人間性が色々と出てくるのだが

その中で「んんん???」と思わせる素ぶりが。

これがのちの伏線につながっていくのだが

彼女自身も自分のアイデンティティに気づき始めがく然とする。

 

話が変化するに従い、見ている者は

ひろみに対しての感情も変化する。

最初はビッチ!! と思ってたけど、

後半は彼女を応援したくなるのだった。

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120分の作品だが、余計なシーンもなく

中だるみもないので最後まで集中して鑑賞できた。

 

この作品、スタッフロールが終わった後にも

意味深なシーンが挿入されている。

あれは果たしてどういう意味をなすのか。

 

ひろみの怒りなのか。

ビッチとしての魂が再燃したのか。

 

邦画もだいぶ観るようになって来たが

年末になって快作に出会えて得した気分だった。