【ネタバレあり】僕たちのラストステージ
1930年代に一斉を風靡した喜劇コンビ「ローレル&ハーディ」を
描いた伝記映画「僕たちのラストステージ」を鑑賞した。
【あらすじ】
かつて世界中を席巻したお笑いコンビ、ローレル&ハーディのスタン・ローレル(スティーヴ・クーガン)とオリバー・ハーディ(ジョン・C・ライリー)は1953年、イギリスでホールツアーを開始する。最初は待遇も客入りも悪かったが、めげずに互いを笑わせ合いながらツアーを続けるうちに、かつての人気を取り戻すが…。(シネマトゥデイ)
【感想】
この映画をGWの深夜に見ようと思ったきっかけは
主演のジョン・C・ライリー。
過去にここに挙げてきた俳優たちと同じくらい好きな人。
語るとキリがないので割愛するけど、
GWで鑑賞した中で1番よかった。
7月公開の「ゴールデン・リバー」もすごい面白そう。
黄金をめぐり4人のならず者たちのガチンコ闘争。
ホアキン・フェニックスの狂気が久しぶりに炸裂しそう。
…話を元に戻すと。
本編は1930年代に大ブレイクし、
100本もの映画に出演した喜劇コンビ
「ハーレル&ローディ」の20年後の話。1950年。
劇中の2人の容姿や衣装、コントは忠実に再現されていて、
エンドロールで当時の彼らを見られるのだが、
特殊メイクも相まって、うりふたつ。
約100年前の喜劇も笑えたし何より温かい気持ちになった。
100年前のショウビズ界も今とあまり変わらず。
栄光盛衰があり、売れればハッピー。売れなきゃ惨め。
映画もエンタメ界では重要なファクターだった。
↑ガラガラの客席。かつての栄光は、もうそこにはない。
心を打ったのはかつての栄光を取り戻したい。
という気持ちもそうだが、人を笑わせたい。と言うプロ意識と
何より2人の友情が素晴らしかった。
↓以下ネタバレ
とある理由で別のコメディアンと組まざるを得なくなった
ローレルは「ハーディとじゃないとダメだ」
と代役とのコントをキャンセル。
コンビ解消後も、脚本担当だったローレルは、
「ローレル&ハーディ」のコントの脚本を書き続けたと言う。
終盤、2人が「お互いが抱いていたわだかまり」
が爆発しコンビの危機に陥るが、
それも乗り越えて2人は最後のステージに立つ。
命をかけて臨んだそのステージは
「ボヘミアン・ラプソディ」「セッション」
に通づるものがある。
キャッチコピーの
「可笑えるのに、涙が止まらない」
に嘘偽りなし。 数ある伝記映画の中でも
クオリティがとても高く、心に残る作品。
2人の嫁の場外乱闘も見ていて微笑ましい。
彼らを支えたのも、妻だった。
ローレル&ハーディを知らなくても
全然楽しめる。是非に。