壊れかけてないエンタメRadio

引っ越しました。

エンタメ全般のごった煮放送。

ところてん、関西は黒蜜をかけて食べるという衝撃。/みをつくし料理帖【舞台挨拶付き】

f:id:miyabiyama2019:20201017194350j:plain

youtu.be

2020年製作/131分/G/日本
配給:東映

【あらすじ】

享和2年の大坂。8歳の澪と野江は仲のいい幼なじみだったが、大洪水に襲われ離れ離れになってしまう。大洪水で両親を亡くした澪(松本穂香)は江戸のそば処「つる家」の店主・種市(石坂浩二)に助けられ、その後、料理人として働いていた。大坂と江戸の味の違いに戸惑い試行錯誤した末に店の看板料理を生み出し、江戸中の評判になる。(シネマトゥデイより抜粋)

【感想】

言わずもがな、松本穂香目的。他、どんなストーリーなのか共演者が誰なのかなど、一切知らずに鑑賞。彼女にとっては初のビッグバジェット映画で公開館数もかなり多い。角川春樹の監督引退作品という事で話題性も高い(と思う)。

舞台挨拶付きの回に行ったのだが、共演者が豪華で驚いた。また、舞台挨拶の進行もしっかりしてた。インディーズ系の舞台挨拶はよく足を運んでいたが、それとはまた違う雰囲気。ちょっと緊張感高め。

小説ベースで映画化された今作、黒木華主演でドラマ化もされているらしく、それらは一切読まず見ずで鑑賞。2時間10分と少々長めの尺だけどストーリーの起伏は激しめなので、飽く事なく観られた。

超絶豪華俳優陣の中で主演を張った松本穂香の演技力は今更どうこういう必要なしで、目力いつもより強調、プラス澪のトレードマークである「下がり眉」もしっかり再現していた。調理シーンは替え玉を使う事なく、2ヶ月料理学校へ通い自身で演じたそうで高いレベルの演技を満喫できる。

f:id:miyabiyama2019:20201017201920j:plain

他の共演者もいい感じで、中でも藤井隆演じる小説家が場の雰囲気を和ませるお笑い担当役ながらも、キーマン的な存在でもある。その他主演張ってる俳優がチョイ役で出てくるなど、角川春樹の有終の美を飾るかのように、贅沢にキャスティングされているのも見所。

f:id:miyabiyama2019:20201017201926j:plain

↑いまだに「アイキャンフライ」のイメージがあったけど、この作品で払拭。言葉少ないけど存在感のある役で印象的だった。窪塚洋介氏。

それにしても、生き別れた幼なじみのふたり澪(松本穂香)と野江(奈緒)、後者は不運にも人身売買で吉原に身を置く事になるのだが、いかなる理由があろうとも、絶対に二人は会ってはならない。というのはどういう事なのか。中村獅童演じる又次は完全にヤクザだし、流血騒ぎも。吉原の裏事情を知らないのだが、やはり裏社会とがっつり関わっているだけに、闇は深そう。恐ろしや。

f:id:miyabiyama2019:20201017201922j:plain

↑かたや料理人、かたや遊女。ただし、共に江戸に名を轟かす存在。数奇な運命。

落涙する場面もあり、エンタメ作品として楽しめる一本。日本の時代劇を映画館で観るのは初めてだったので新鮮味も。良作。

それにしても、ところてんを大阪では黒蜜で食べる。風習はこの映画を観て知ったのだが、それはカルチャーショックだった。7年も大阪の人と一緒に働いていたのに、そればかりは知らなかった。