壊れかけてないエンタメRadio

引っ越しました。

エンタメ全般のごった煮放送。

映画というより動く絵画。/ホモ・サピエンスの涙

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youtu.be

www.bitters.co.jp

2019年製作/76分/G/スウェーデン・ドイツ・ノルウェー合作
原題:About Endlessness
配給:ビターズ・エンド

散歩する惑星』『さよなら、人類』などのロイ・アンダーソンが監督を務めた異色のドラマ。年齢も性別も時代も違う人々が織り成す笑いと涙の物語が、ワンシーンワンカット撮影や手描きの背景画、模型の使用といった独特の手法でつづられていく。マッティン・サーネル、タティアーナ・デローナイ、アンデシュ・ヘルストルムらが出演する。(シネマトゥデイより抜粋)

 

【あらすじ】

特になし。(笑)群像劇。数年ぶりに再会した友人に無視される男、銀行が信用できずマットレスに現金を隠し持つ男、信仰を失った神父、お客にワインを注いでいたら物思いに耽り注ぎすぎて溢してしまう男、戦争に敗れ収容所に向かう兵士の列…。33のシチュエーションをマットペイントやセットを駆使してワンカット(!)で描いた内容。

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【感想】

初めて観るタイプの作品。33シーン全てが絵画のような構図。実際の絵画を参考に撮影されたものもあるそうで。それが何かは、ご自身で確認されたし。カメラは固定されており動くことはない。女性のナレーションと劇中の登場人物のセリフ以外は映像と音楽で魅せる。批評サイトにも書いてあったけどサイレント映画を観ているような感覚に落ちる。とにかく、全カットが絵画のように美しく引き込まれる。その中に監督は人間の悲喜劇を描いたのだが、観る人を選びそう。「退屈極まりない」という人もいそうだけど、自分は終始スクリーンに釘付けだった。これは是非ともソフトも併せて購入したい。滅多に買わなくなってしまったパンフレットも購入。予想通り劇中のカットを多用したページ構成とメイキング写真も載っており見応え満載。

CGをふんだんに使った「トランスフォーマー」みたいな映画も超大好きだけど、以前記事にした「ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒」のような手作りアニメーションや今作のようなクラシックな手法で撮影された映画もまた、魅力がムンムンで観ているだけで涎が出る思い。

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ひとりディスクレビュー05「REALIZE」德永英明

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REALIZE

1989.05.21 Release

≪収録曲≫
01.君の青
02.眠れない夜
03.ラバーズ
04.You're in the sky ~Eolia~
05.そして星になったよ
06.恋人
07.コバルトに消えたブルー
08.MYSELF ~風になりたい~
09.最後の言い訳
10.僕の時計
レーベル:アポロン
 
初めて聴いた時は地味な印象が強く、キャッチーな曲もなかったので再生回数は少なかったが、30万枚の売り上げを記念してゴールドディスクバージョンがリリースされたり、盛り上がりを見せていて、巷には受け入れられていた印象。
 
タイアップ曲も多いし「風のエオリア」「夢を信じて」のヒットの影響もあったとは思う。派手はないけど曲の質の良さで勝負した印象が強く、売れたことは非常に嬉しい。
 
それにしても彼のキャリア史上最も売れた「夢を信じて」を収録しなかったのはアルバムの色に合わないとはいえ、英断だったと思う。多分レコード会社からは「入れろ」とオーダーがあったんじゃないか。と勝手に想像する。
 
「最後の言い訳」はロサンゼルスミックスというらしく、シングルとは異なるアレンジでイントロの音色が異なるが、なんだかモッサリした感じがして自分はシングル版、今もライブで演奏されるバージョンが好みだけど、当時の彼はこういう思い切ったアレンジチェンジをしていた印象があって尖っていて好きだった。
 
1曲目に「君の青」を持ってくる構成も意外だし、ラストの北海道の時計台をイメージして制作された「僕の時計」はシンプルなメロディラインで良作だと思う。「Ballade of Ballade」で歌った時の衝撃は後にも先にもなかった。ベストアルバムに入れるくらいなのだから、また歌ってほしい。「眠れない夜」「You're in the sky ~Eolia~」「そして星になったよ(遠山裕氏のアレンジが秀逸)」「恋人」あたりはマイナー調を中心とした「自分はマイナー調な曲が合う」と自画自賛していた徳永ワールドの発祥の曲のようにも思える。
 
アルバム3作目あたりまで舌足らず? 問題も完全克服。ずっと気になってるんだけど、これって自分の意思で治せるものなのか? だとしたら3作目までは意図的に舌足らずな状態でレコーディングしたということか。土屋太鳳が滑舌術改善手術を行ったことが有名だが、彼もこれを受けたのだろうか。まぁ、どうでもいいけど。
 
アルバムのジャケットもいい感じ。個人的にスタジオ撮影よりロケでの方が好み。…と、記事書いてたら無性にアルバムが聴きたくなった。
 
余談だけど、1989年の5月21日って日曜日だけど、当時は水曜日リリースではなかったのだね。
 

楽しすぎて泣いた。/ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒

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2019年製作/95分/G/アメリ
原題:Missing Link
配給:ギャガ

gaga.ne.jp

 

youtu.be

【あらすじ】

神話と怪獣研究の第一人者を自称するライオネル卿は、自身の手で伝説の生き物を見つけ、その存在を証明しようと思い立ってアメリカの太平洋岸北西部に行く。やがて彼は、人類の遠い祖先にあたる生きた化石ミッシング・リンクと遭遇する。ライオネル卿は孤独なミッシング・リンクのために、遠い親類を捜そうと伝説のシャングリラに向かう。(シネマトゥデイより抜粋)

 

【感想】

傑作。最近、コロナの影響もあってか、実写では大規模な早大アドベンチャーが少ない気がしたが、この作品は世界を舞台に主人公たちが色んな場所を巡り、人類がまだ見たことのないルーツを探し出すという冒険アドベンチャーストップモーションアニメとVFXを駆使して素晴らしい世界観を構築している。いやストップモーションアニメというジャンルを打破し、新しいジャンルと言える。その表現力とアクションの迫力、ワクワクさせるストーリーはまさに「映画体験」そのもの。何故にここまで琴線に触れるかと思ったら、作者は「インディ・ジョーンズ」に触発されたとのことで、聞いて納得。これほどまでに日常を忘れて映画の世界観に没入したのは久しぶりで、思わず落涙。傑作。

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前作「クボ 二本の弦の秘密」よりもストップモーションアニメ感を感じるし、セットや小道具も実写以上のこだわりが。主人公ライオネルの衣装はもちろん、手袋の作り込み、Mr.リンクの毛並みの作り込みが素晴らしくずっと見ていたいと思えるレベル。

パッと見は取っ付きにくそうなビジュアルのキャラクター達だが、見ているうちに彼らに感情移入してしまうこと間違いない。ライオネルの声を担当したヒュー・ジャックマンがハマっているし、顔もちょっと似ている気がしたのは自分だけか。

とにかく!!! これぞ本当の映画体験。エゴ強すぎ探検家、ユーモア溢れるビッグフットの世界横断の大冒険!!! 劇場に居ながらにして一緒に旅をしているような錯覚にさえ陥るストップモーションインディ・ジョーンズ」アップデート版とでも言おうか。

傑作!!!

今年のベストムービー「エクストリーム・ジョブ」「黒い司法」「ある画家の数奇な運命」に加えて4本目。本当の映画体験という意味ではベスト1かも!!!

世界トップレベルの人たちがお金をかけた渾身の1作。

1900円で観られる機会は今だけ。ぜひに劇場で。ぜひに。

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新感覚サスペンス。 / ザ・ギフト

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2015年製作/108分/G/アメリ
原題:The Gift
配給:ロングライド、バップ

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パラノーマル・アクティビティ』シリーズなどのヒットメーカー、ジェイソン・ブラム製作のもと、俳優のジョエル・エドガートンが監督を務めたサイコスリラー。幸せに暮らす夫婦が、ある男から執拗(しつよう)にプレゼントを贈り続けられる恐怖を描く。(シネマトゥデイより抜粋)

 

【あらすじ】

転居先で幸せな生活を送っている夫婦サイモン(ジェイソン・ベイトマン)とロビン(レベッカ・ホール)の前に、サイモンの高校時代の同級生だというゴード(ジョエル・エドガートン)が現れる。再会を祝いゴードは1本のワインをプレゼントし、その後もたびたび二人を訪ねては贈り物をし続ける。次第にその内容がエスカレートしていき、二人が違和感を抱くようになると、周囲で異変が生じ……。(シネマトゥデイより抜粋)

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近年のイーサン・ホーク、ベスト作品 / ハイウェイの彼方に

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2019年製作/78分/アメリ
原題:Adopt a Highway

「アップグレード」「スパイダーマン ホームカミング」などで知られる俳優ローガン・マーシャル=グリーンが初監督・脚本を手がけ、イーサン・ホーク主演で描いたヒューマンドラマ。

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【あらすじ】

マリファナ所持の罪を重ねて20年の実刑判決を受け、刑務所から出所したばかりの男ラス。インターネットの使い方もわからず社会復帰に苦労する中、ファストフード店で皿洗いの仕事に就いた彼は、店の裏のゴミ捨て場で赤ん坊を見つける。戸惑いながらも、赤ん坊を育てることで人生をやり直そうとするラスだったが……。(映画.comより引用)

 

【感想】

昔はあまり好みの俳優ではなかったイーサン・ホーク。と言いつつ徳永英明ファンなら鑑賞済みであろう「生きてこそ」は生涯ベストに入る傑作で、それの主演なのだが。

2014年の「6才のボクが、大人になるまで。」あたりから勝手に再注目し始め、「しあわせの絵具/愛を描く人モード・ルイス」で再びお気に入り俳優に。是枝監督の「真実」やストックホルム症候群の語源となった事件を映画化した「ストックホルム・ケース」は劇場にて鑑賞。大作ではないけど中バジェットな作品にフットワーク良く出演している感じ。

年を重ねるにつれてドンドン円熟味を増す彼は、同性をも惹きつけるフェロモン出しまくりで「ストックホルム・ケース」ではどこか憎め無い実在の銀行強盗をコミカルに演じたと思ったら、今作では物静かな中年男性をとてもいい感じで演じている。

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ホーク演じるラスが服役中に普及していたインターネットを初めて操作する場面は、彼が「失ってしまった時間」の長さを感じさせるし、捨て子の赤ん坊とのやりとりは、彼の再スタートにおいて欠かせないものになっていく過程も優しく微笑ましい気持ちにさせられる。彼が逮捕された当時に制定された「どんなに軽い罪でも3回やらかしたら刑務所送り」という「?」な法律のせいで、オランダでは合法なマリファナを28g所持していたという理由で20年も喰らうという理不尽な境遇も物悲しい。

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ただ、ネタバレになるから多くは言えないけど、彼の父との関係性に疑問を抱くところが少々。そのくらい。

約80分という尺ながら人間の再生を映画いた上質なヒューマンドラマ。こんなに素晴らしい作品なのに、配信スルーという意味のわからない状況なのが誠に残念。是非に。

www.amazon.co.jp

瀬尾一三のラジオに徳永英明。

…が出演しているわけではなく、瀬尾氏がアレンジを手掛けたミュージシャンの話をするという内容。

知っている人もいるとは思うがこのラジオ番組、個人で配信しているらしく? カフェのオーナーとその店の常連である瀬尾氏が二人でトークするという内容。30分の尺で、前半がフリートーク。主に瀬尾氏の近況や仕事に対する考え方などが語られ、後半は楽曲をオンエアしそれにまつわる話をするという構成。

たびたび德永英明の楽曲が取り上げられるのだが、二人は仲が良いらしく、会えば常に漫才状態だという。なんか疲れそうな間柄だけど(笑)。徳永のことを「徳ちゃん」といつも呼んでいるし、長々と話しているわけではないが、聴いてて面白かった。興味のある人は聞いてみるといいかもしれない。下記サイトから配信中の回を検索!

この番組のトップページの写真は、徳永のSNSや会報誌にも載っているツーショットから拝借しているそうで。

ikawayoshihiro.com

 

モノクロで観てみたい。/スティルライフオブメモリーズ

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2018年製作/107分/R18+/日本
配給:オムロ

フランスの写真家アンリ・マッケローニにインスパイアされ企画された衝撃作。写真家とその恋人、美術館キュレーターによる三角関係を描く。監督は『スイートリトルライズ』などの矢崎仁司。矢崎監督作『ストロベリーショートケイクス』にも出演した安藤政信をはじめ、永夏子、松田リマ、ヴィヴィアン佐藤、伊藤清美、四方田犬彦らが出演する。(シネマトゥデイより抜粋)

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【あらすじ】
山梨県立写真美術館でキュレーターをしている怜は、偶然入った東京のギャラリーで気鋭の若手写真家・春馬(安藤政信)の作品に魅了される。その翌日、怜は撮影の依頼のために春馬にコンタクトを取る。春馬は唐突な申し出と内容に戸惑うが、彼女を撮影することにする。撮影を通じて二人の心の距離が縮まっていくが、春馬には妊娠中の恋人がいて……。(シネマトゥデイより抜粋)

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緊張感漂う陰湿なスポ根映画。 / フォックスキャッチャー

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2014年製作/135分/PG12/アメリ
原題:Foxcatcher
配給:ロングライド

 

【あらすじ】

実際に起きたある出来事をベースにした終始、ただならぬ不穏な緊張感が漂う、スポーツヒューマンサスペンス(?)ドラマ。

レスリングのオリンピック金メダリスト、マーク・シュルツの元に一本の電話が。

「デュポンさんが用事がある。プライベート機を手配するから、来て欲しい。用件はその時に本人から伝える」

と、自分なら絶対に無視する手前勝手な内容。電話をしてきたのはデュポンという人物で、彼は武器の製造で富をなした化学メーカーの御曹司。日本にもある会社らしい。

レスリングが好きで自分もやりたかったレスリングの選手をサポートしたい。という志でマークに練習設備と光熱費・家賃タダの豪邸を提供し、ふたりは次期オリンピックに向けて動き出すのだが…。

 

【感想】

実話ベースの骨太スポーツヒューマンドラマ。恥ずかしながら、この作品の存在もストーリーも全く知らなかった。調べたらアカデミー5部門ノミネート。

一切の予備知識を持たずに観た方が絶対に楽しめると感じる。だって、それを知ったらラストを知ることにもなるのだから。劇中漂う重苦しい雰囲気と、不安しか感じない人間関係。そしてラストの衝撃。なのでその辺のネットに書かれているあらすじや解説は読まない方がいいかもしれない。

物語の核となるのは3名。大富豪なのにその風格が全く感じられないジョン・デュポンをコメディ畑のスティーブ・カレルが。特殊メイクしまくり。劇中でみせる極度のマザコンぶりは観ていて滑稽。最初は愛国心とスポーツ愛に溢れた富豪のイメージだが、徐々にそれは崩れて行く。

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↑スティーブ・カレルの出演作で一番好きなのは、「ラブ・アゲイン」。

最近だと「30年目の同窓会」。ゼメキス監督の「マーヴィン」も意欲作。

デュポンにスカウトされる金メダリスト、マーク・シュルツを、筋肉マン、チャニング・テイタム。実力はあるのに兄貴と比較され人生の影道を歩いてきたスポーツバカ。最近彼の作品をよく観るのだが、アクションや明るいキャラクターがメインなイメージなので、こういうネクラで内向的な役が意外だった。

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同じく金メダリストにしてマークの兄、デビッドを「はじまりのうた」や超人ハルク役でお馴染みのマーク・ラファロが。最初、誰なのか分からなかった。弟のマークとは対照的で気さくで人当たりも良く、指導力もある人格はマークに卑屈な人生を歩ませる。が、デビッドは弟をとても可愛がっている。

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この3名を軸に物語を回して行く。

当時、レスリングはマイナーなスポーツだったようで、冒頭マークは小遣い稼ぎに学校で講演会を行うが、ネクラで話術も得意でない彼の講義は退屈そのもので、ウケも良くない。支払いの際に名前を「デビッド」と間違われる。「いや、デビッドは兄で、自分は弟です。金メダルも獲ってます」と要らない説明をする。ここで、彼がいつも兄の影になっていることがわかる。

デュポンは超絶大金持ちで、切手集めや野鳥に興味があるなど、なんら不自由のない生活を送っている文化人に見えるが、登場した時から何やら不安を感じさせる佇まい。話が進むとかなりのマザコンであることが判明、それを象徴するのがレスリングの練習場でのシーン。

レスリングを毛嫌いしていたオカンが、珍しく練習場を見学しに来ると、デュポンはすかさずコーチづらをし始める。当然、場はシラけ、母親も「こんなもんか」とその場を去る。やもすると、笑いを取れるシーンでもあるが、デュポンの心の傷は深まるばかり。

また、休日なのにマークの元を訪れたり。自分の私有内に住んでいるとはいえ、あんまり人のことを考えることができない人なのかな。という印象を持つ。

3人の中で、デビッドが一番まとも。言動は極めて正しい事を言ってるし、デュポンやマークにはない家族を持っているし、性格も明るい。信頼も厚い。二人からすれば、羨望たる存在。

そんな彼らが織りなすスポーツ映画。そしてあのラスト。なぜ、ああなってしまったのか。は劇中あまり語られてはおらず、観賞後に調べたけど分からずじまいだった。重い映画だけど、かなりの力作。

 

 

ドル箱映画。/鬼滅の刃 TVアニメ・無限列車編

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2020年製作/117分/PG12/日本
配給:東宝アニプレックス

吾峠呼世晴の人気コミックを原作にアニメ化した「竈門炭治郎 立志編」の最終話の続編となる劇場版。鬼に家族を殺された少年と仲間たちが、鬼との新たな戦いに立ち上がる。アニメーション制作をufotableが手掛け、ボイスキャストを竈門炭治郎役の花江夏樹をはじめ鬼頭明里下野紘平川大輔らが担当するなど、アニメ版のスタッフやキャストが集結した。(シネマトゥデイより抜粋)

【あらすじ】

蝶屋敷での修業を終えた“鬼殺隊”の竈門炭治郎は、短期間で40人以上が行方不明になった“無限列車”を捜索する任務に就く。妹の竈門禰豆子を連れた炭治郎と我妻善逸、嘴平伊之助は、鬼殺隊最強の剣士“柱”のひとりである炎柱の煉獄杏寿郎と合流し、闇を進む無限列車の中で鬼を相手に戦い始める。シネマトゥデイより抜粋)

【感想】

コロナ禍の影響で大作映画の上映は軒並み延期、業界は引き続き厳しい状況が続いている最中、10日で100億円の興行収入を叩き出したモンスター映画「鬼滅の刃 無限列車編」鑑賞。週刊少年ジャンプでの連載も終了している漫画の無限列車が舞台のエピソードをトリミングし映画化した内容となっている。そしてその手前のストーリーは、TVアニメにて放送されており、それも観てから鑑賞した。

ストーリーは大正時代を背景に人間と鬼という世界を舞台に展開される。人間が噛まれると、鬼に変化するという設定と世界観は、ゾンビものに近い。印象的なのは、丁寧な作画。細かい背景の描き込みは目を見張るしアクションシーンもかなり迫力がある。

映画版では、さらに迫力のあるスピード感のある展開でパワーアップしている。ただ、舞台は列車の中に限られるので、壮大感は感じられず、ちょっと勿体無いかな? とも感じた。ストーリーは殺鬼隊と呼ばれる組織の中のトップに君臨する「柱」と呼ばれる精鋭のひとり炎柱・煉獄杏寿郎がメイン。未熟な主人公たちと協力しながらスポ根的要素を絡めながら進めて行く。

印象としては、自分の好きなゾンビもの、主人公たちがレベルアップして一般人から鬼殺隊に入隊、組織の中で出世して行くであろうゲーム的成長要素もあり楽しめた。ただ、これがなぜここまでの日本の映画史でも類を見ないほどの爆発的ヒットに至ったのかは、不明。漫画ベースで例えるなら同じジャンプで連載されている「ワンピース」も同じ現象が起きて然るべ気だと思うし。

まま、映画業界が冷え込んでいる昨今、これだけのヒットで業界が潤う事は本当に喜ばしい事なので、今後もこのブームが長く続いてもらえたらありがたい。

もう1つすごいのは、映画館は座席を1つ空けて売るのをやめ、全席開放している。しかも一日多いところだと10回も上映している中、コロナ感染者がゼロ。という事。映画館は安全度がとても高い。という証明にもなっている。

 

 

 

11月に観たい映画。

1本もなかったんだけど、強引に探したら結構あった。人生初、東京国際映画祭枠も。相変わらず、大作映画がゼロ。年末の「ナイル殺人事件」「ワンダーウーマン1984」が再び映画館にお客を呼び寄せる起爆剤になるといいのだが。そんな自分も大作映画禁断症状。

 

ストックホルム・ケース

この事件が元で「ストックホルム症候群」という言葉が生まれたとは知らなかった。最近、大作よりこういった小バジェット作品に頻繁に出演しているイーサン・ホークが生き生き。

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ヒトラーに盗られたうさぎ

タイトルが面白そう。という理由で。またまたまたまた、ナチスもの。都内1館のみというのがキツい。

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アーニャは、きっと来る

またまたまたまたまたまた、ナチスもの。後述の「エイブのキッチンストーリー」も主演をはる「ストレンジャー・シングス」でお馴染みのノア君。

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タイトル、拒絶

個性派俳優、伊藤沙莉主演。予告編見た限り、デルヘリデビューするも、現場でいざ…という時にやっぱり無理! となって風俗会社の事務(?)に転向する話っぽかったが。

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東京国際映画祭

エイブのキッチンストーリー

先述の「アーニャは、きっと来る」のノア君主演。食を通して家族の絆を深めようと奮闘する少年の話。

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東京国際映画祭

スカイライン -逆襲-

これ、作ってたのか! しかも、完成していたのか! と驚きと感動が大きかったカルト的人気作品「スカイライン」シリーズ最終作。今度は人類が宇宙へ繰り出し、エイリアンへ復讐する話らしい。前2作のファンの自分としては、いち早くこの作品が観られることがありがたいのだった!!!